"自然界の時間軸"と"文化"
新拠点暮らしが始まり1年と少しが過ぎた。
言い換えると、
20歳まで暮らした温帯気候地での暮らしが20年振りに再開し、1年と少しが過ぎた。
パーマカルチャーというメガネを手に入れ、再び馴染みある気候での暮らしに戻り、しかしそれは"戻った"というより、私の中では明らかに"新しく始まった"感じがしている。
亜熱帯の沖縄にて
田畑を耕し、野草の世界に出逢い、
確実に自然界と自分の距離が近づいた。
時には、
自然と交じり合い溶け合う、至福の感覚をも味わってきた。
そして、今。
パーマカルチャーに出逢い10年が経つこのタイミングで、ようやく分かってきたこと。
それは、
淡々と刻々と生命の営みが繰り返される自然界の時間軸が、人の時間軸と重なり合うときに初めて生まれる暮らし。
その集積こそが"文化"なのではないか、ということ。
自然界の"生命のピーク"はほんの一瞬。
無数の生命が、彼らにとって絶妙なタイミングで、そして他の生命との絶妙なバランスで、"ピーク"を迎える。
彼らの生命を人が暮らしに活かしきる。
それでこそ人の生命もまた活かされる。
その極みに育まれるのが、"文化"なのでははないだろうか。
では、「自然界の生命を暮らしに活かしきる」ためには?
やはり、観察とそれに基づく暮らしの実践をひたすら積み重ねるしか無い。
ひたすら積み重ねることが、自然と人の時間軸の溝を埋めてくれる。
いや、元来交じり合っていたその時間軸を思い出させてくれる。
地味で地道。
しかし同時に、そこには実践した人のみが味わえる、いつだって実は新鮮な発見、そして満たされる喜び、繋がりが深まる事で感じられる充足感や安心感が、ある。
今日も私たちの足元には、
生命の喜びとお祝いに満ち溢れた世界が広がっている。
世界はいつだって美しい。
MONGOL800の唄と共に。
『大事なのは日々の積み重ね
大事なのはその積み方ね』