『怒り』から『愛』へ
キャンプシュワブ、ゲート前へ行った。
ここでは、
新基地建設用の資材を搬入させないため、
命の海を守るため、
毎日毎日、
過酷な沖縄戦を生き抜いてきた先輩方を中心に、沢山の方々が座り込み行動をしている。
私はこれまで、
様々な理由から、
この座り込みに行かなかった。
現場に行かなくとも、
日々の暮らしで出来る実践の積み重ね、
それが私のスタイルと、
自分に言い聞かせていた。
先日、友人の紹介で、
海上抗議活動をしているカヌー隊の青年に出会った。
彼から、海の中の小さな命の営み、そしてその命たちが、毎日殺されていっている話を聞き、私の気持ちは大きく揺れた。
日々、小さな命たちと共に豊かに生きる生き方を目指しているのに、その最前線に向き合う事を、私は避けていたのかもしれない、と。
現場に行って、自分が何を感じるのか。
それが自身の暮らしにどう繋がるのか。
まずは行ってみよう、
と決めた。
そうして訪れた現場は、
『怒り』に満ちていた。
怒りのメッセージを叫び続けるおじさん、おばさん、
それに呼応するように、怒りに満ちた表情で対応してくる機動隊員。
怒り、怒り、怒り。
怒りのメッセージは、
誰にも届かない。
残念ながら、どんなに叫び訴えても、
怒り、
しか届いていない。
そんな風に、すごくすごく感じた。
まだ若い、多分20歳ぐらいのウチナーンチュ(沖縄の人)機動隊員たちの顔を眺めながら、涙が溢れて止まらなくなった。
こんな怒りに満ちた仕事、辛いよなー。
ここに居る人同士で怒りをぶつけ合っても、益々、怒りが増幅されてしまう。。
なんて切ないんだ。
やり場の無い切なさに胸が張り裂けそうだった。
"あちら側"の人と、何か気持ちを通わせたかったのだろう。
機動隊員に抱えられて強制排除された後、
気がつくと、私は近くにいた指揮官的立場であろう40代ぐらいの機動隊員に話しかけていた。
毎日来ているんですか?
暑い中大変ですね。
若い子多いですね。
みんな、沖縄の機動隊員ですか?
親族に会っちゃう子たちもいるでしょうね。
怒りからは、何も生まれませんね。
何か、みんなが幸せになれる方法は無いんですかね。
彼は、
うんうん、まぁそうですよね、
と言いながら、
泣きながら喋りまくる私の話を聞いてくれた。
-私たちは、安全を守るための仕事ですから。
-はい。でも、人間だから、何か感じる事は必ずありますよね?
-まぁ、そうですよね。
そんなやり取りの後、彼は
ご苦労様です。頑張ってください。
というメッセージを残して任務に戻って行った。
毎日のように通う、
パワフルおばーは、
機動隊員たちとも顔見知りで、
談笑したり、も。
こんな場面を目にすると、何だかホッとしたり。
たった一回来ただけで。
何か発言するなんて、おこがましいのかもしれない。
でも、私が感じた事。
この場に足を運んだ私が、
"あちら側"の人たちに伝えたいのは、何か。
それは、どんな伝え方であれば、
より伝わりやすいのか。
〇〇反対!△△を守れ!
のプラカードより、
みんなで幸せになろう!とか、
海はみんなの宝物だよね♡とかの方がいいな。
反戦歌よりも、
大地の美しさを讃える歌を歌いたいな。
自然の恵みに感謝を捧げるフラを、
座り込みの最前線で踊ったらどうかな(私は踊れないんだけど…)
機動隊員たちは、ちょっと動揺するかな。
きっと、沖縄の事、なーんにも知らずに派遣されている警備のアルソックの人たちも、何か感じるかな。
とか、とか。
怒りを叫ばずにはいられない、
私の想像なんぞ遥かに及ばない、
過酷な人生を歩んできて、
次の世代の為に命かけてここに居る先輩方のやり方を、
否定なんて絶対出来ない。
でも39歳の、
ナイチャー(内地・本土の人)の、
母ちゃんの、
今の私だから出来るやり方がきっとある。
次行くときは、
みんなで幸せになろー♡♡
のプラカード、作って行こーっと。
最前線の現場に、
一緒に愛♡を届けに行きたい方、
絶賛大募集中‼️